「VAIOノートパソコンが起動できなくなった。中には大切なデータもあるのに…」そんなとき、どうすればよいのでしょうか?ご安心ください。この記事では、VAIOノートパソコンが起動しない場合にデータを取り出すための二つの方法を詳しく解説します。
VAIO(バイオ)は、もともとソニーが開発したことで知られる高品質なノートパソコンブランドです。スタイリッシュなデザインや高いパフォーマンスが評価され、クリエイティブ作業やビジネス用途でも広く利用されています。
しかし、どれほど優れたノートパソコンであっても、長期間使い続けるとハードディスクの劣化は避けられません。HDDが古くなると読み取りエラーが発生しやすくなり、最悪の場合はパソコンが起動しない 状態になることもあります。
もしVAIOが突然起動しなくなり、内部に保存している写真・動画・書類などを取り出せなくなってしまった場合でも、データが完全に失われたとは限りません。状況に応じて適切な方法を行えば、ファイルを救出できる可能性は十分にあります。
この記事では、VAIOノートパソコンが起動しない場合にデータを取り出すための代表的な方法として、データ復旧ソフトを使って内部ストレージからデータを取り出す方法と、VAIOのハードディスクを取り外し、別のPCに接続してデータを取り出す方法の二つについて、分かりやすく解説していきます。
まずは、VAIOのハードディスクを取り外さずにデータを取り出す方法をご紹介します。
パソコン本体が起動しなくても、起動用のメディアを使ってVAIOを立ち上げることで、内部のハードディスクを読み取れる可能性があります。*電源を入れてもまったく反応がないような状態ではこの方法は使用できません。
この方法では、USBメモリやCD/DVDを使って起動可能なメディア(ブータブルメディア)を作成し、そのメディアからVAIOを起動します。
空のUSBメモリなどがあれば、データ復旧ソフトAOMEI FastRecoveryを利用して、起動用メディアを簡単に作成することができます。作成したメディアからVAIOを起動すれば、AOMEI FastRecoveryでハードディスク内のデータをスキャンし、必要なファイルを効率よく取り出すことができます。
なお、この方法を実行するには、空のUSBメモリ/CD/DVDのほかに、次のものも準備しておく必要があります。
準備が整ったら、まずは正常に動作するパソコンにAOMEI FastRecoveryをダウンロードしてインストールし、起動用メディアを作成しましょう。
1. 空のUSBメモリ/CD/DVDを正常に動作しているパソコンに挿入し、AOMEI FastRecoveryを起動します。
2. 画面の「クラッシュしたPCの復旧」を選択し、使用するメディアに応じて「USBブートデバイス」または「CD/DVDに書き込む」を選び、「作成」をクリックします。
3. ブータブルメディアの作成が始まるので、作成が完了するまで待ちます。
1. 作成した起動用メディアと、復元したデータを保存するためのデバイスを起動しないVAIOに接続します。電源を切った状態で、「F3」キーまたは「F4」キーを押しながら電源ボタンを押し、BIOSの起動を試みます。
VJZ12A*、VJA121*/VJPA11*シリーズの場合は、音量調節ボタン(VOL)+側または-側を押しながら電源ボタンを押します。
2. 「VAIOレスキューモード」が表示されたら、「BIOS 設定を起動」または「BIOS 設定メニューを表示」を選択します。
3. (BIOSの種類によって操作が異なる場合があります)BIOS画面が開いたら、矢印キーで「Boot」メニューに移動します。
4. 起動順位のリストでUSBメモリを最上位に移動し、最初に起動するデバイスとして設定します。
5. 設定が完了したら「F10」キーを押して保存し、VAIOを再起動します。これでブータブルUSBメモリからVAIOが起動します。
1. ブータブルメディアから起動するとAOMEI FastRecoveryが立ち上がります。データを取り出したいドライブを選択し、「スキャン」をクリックします。
2. スキャン完了後、必要なファイルをフィルタリング・検索・プレビューできます。
3. 復元したいファイルやフォルダを選び、「復旧」をクリックし、保存先の外付けドライブを指定して開始します。*復元したいファイルが見つからなかった場合、左下にある「ディープスキャン」をクリックしてディープスキャンを行ってください。
もうひとつの方法は、VAIOからハードディスクを取り外し、正常に動作する別のパソコンに接続してデータを取り出す方法です。裏蓋を開ける作業が伴うため、マザーボードなどを傷つけないよう、慎重に作業してください。
事前に準備するもの:
1. VAIOの電源を完全に切り、取り外し可能なバッテリーがある場合は外します。静電気防止手袋またはリストバンドを装着し、作業環境の静電気を除去します。
2. 精密ドライバーを使用して裏蓋のネジをすべて外します。ネジの種類や位置が異なる場合があるため、配置を記録しておくと安心です。無理に力をかけず、隙間があればピックなどを使ってゆっくりと開けてください。
3. 裏蓋を開けたら、ハードディスクが固定されている場所を確認し、固定用のネジを外します。
4. ハードディスクをメインボードに接続しているケーブルやコネクターを慎重に取り外し、ハードディスクを取り出します。
1. 取り外したハードディスクをSATA-USB変換アダプターまたはハードディスクケースに装着し、別のパソコンのUSBポートに接続します。
2. パソコンがハードディスクを自動で認識するのを待ちます。認識されたら中のデータにアクセスできるか確認し、必要なファイルを別のストレージやクラウドにコピーします。
ハードディスクは認識できても必要なデータが見つからない場合は、AOMEI FastRecoveryでスキャンしての復元を検討してください。👉詳しい手順
3. データのコピーが完了したら、ハードディスクを安全に取り外します。必要に応じてハードディスクを元の位置に戻し、ネジを固定して裏蓋を閉じてください。
VAIOノートパソコンが起動しない場合でも、データが完全に失われたわけではありません。
この記事で紹介したように、ハードディスクを取り外さずにデータ復旧ソフトを利用する方法と、ハードディスクを取り外して別のパソコンに接続してデータを取り出す方法の二つの方法があります。
それぞれに準備や注意点はありますが、状況に応じて適切な方法を選ぶことで、大切な写真や書類、動画などのデータを安全に救出できます。